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近未来都市ネオサイタマを舞台としたサイバーパンク・ニンジャアクション小説「ニンジャスレイヤー」の日本語版公式ファンサイト。翻訳チームが運営しています。

第3部最終話「ニンジャスレイヤー:ネヴァーダイズ」後半戦へ!

 

現在Twitter上で連載中の「ニンジャスレイヤー:ネヴァーダイズ」は、先週セクション完結した「5:ダンス・トゥ・ツキ・ヨミ」で前半戦が終了! 今週から後半戦が開始となります。「1:オハカ・エピタフ」から「5:ダンス・トゥ・ツキ・ヨミ」までの流れを大まかに追ってみましょう! 


またオヒガンと電子ネットワークに関するリー先生の新たな研究メモも発見されましたので、あわせて掲載します。

 

ニンジャスレイヤーの動き

ニンジャスレイヤーは、かつて撤去されたマルノウチ抗争慰霊碑をマルノウチ・スゴイタカイビル前に再設置して妻子への祈りを捧げたのち、データ博物館から宇宙服を強奪、成田宇宙港へと向かった。ここで今まさに打ち上げられんとしていた黒いスペースシャトルに飛び乗り、鍛え上げられたカラテ、ニンジャソウル、そして宇宙服とフックロープの力によって、大気圏を脱出。宇宙空間での過酷な無重力カラテ戦闘を切り抜け、アマクダリ月面基地へと到達したのである。アガメムノンと彼の近衛たるスワッシュバックラー、ドラゴンベイン、そして旧世紀巨大UNIXとAIとニンジャソウルの複合体であるアルゴスをスレイし、アマクダリとの戦いに決着をつけるために……!

 

各勢力の動き

・アマクダリ防衛戦力:ジグラットを中心に、ハーヴェスターが総司令官となって指揮にあたっている。彼らの目的は、月面のアルゴスが数時間かけてインターネット再定義プロセスを行う間、あらゆる敵からカスミガセキ・ジグラットとその旧世紀UNIXシステムを守ることだ。

 

・アマクダリ月面戦力:アガメムノン、ドラゴンベイン、スワッシュバックラー、そしてペケロッパ・カルトが、アルゴスを完全再起動させ、インターネット再定義を行おうとしている。

 

・ツキジ勢(INW&ハッカー勢力):ジグラットに対し、ナンシーらを中心としたハッカー勢力がウィルス注入攻撃を開始。アマクダリはこれを察知し、多数のアクシスを送り込んだが、INWのゾンビーニンジャ勢によって返り討ちにあう。その後、アマクダリは湾岸のキョウリョクカンケイ艦隊から艦砲射撃を開始。ツキジで大規模な崩落が起こり、INWの反撃とハッカー勢力によるウイルス攻撃は沈黙した。壊滅的状況にあると思われる。

 

・キョート組遊撃部隊:アンバサダー、イグナイト、ヤモト・コキの三人は遊撃部隊としてニチョームを離れ、地下道を通ってツキジ最下層の救援に到着した。ヤモトはジェノサイドと共闘し、敵に操られて制御を失ったカラミティを撃破している。艦砲射撃後は、ハッカー勢によるウィルス攻撃を継続させるために、最下層の崩落や二次爆発を防ぐべく奮闘していた。

 

・サークル・シマナガシ:アナイアレイター、スーサイド、ルイナーは、ヤモトたちから少し遅れて、ポータル・ジツによりニチョーム内からツキジ最下層へと到着。最下層へのアマクダリの攻撃を押し返し、さらに艦砲射撃による崩落を防いでいた。エルドリッチとフィルギアは地上でアクシスやハイデッカーと戦闘しているところをシャドウウィーヴに目撃されている。

 

・ニチョーム:現在ニチョーム内には、ディプロマット、シルバーキー、ネザークィーンが残っているものと思われる。

 

・サヴァイヴァー・ドージョー:ニチョーム内にいたが、アンバサダーとディプロマットの到着によって内外の行き来が可能となるや、本格的なツキジ戦闘が開始するより一足先にニチョームを出で、いずこかへと姿を消した。

 

・ローニン・リーグ:マルノウチ周辺のアジトを中心として、ゲリラ活動を続けている。フェイタル、レッドハッグがこれに加勢している。

 

・ソウカイヤ:ラオモト・チバ率いる傭兵ニンジャ軍団は、ツキジ勢とアマクダリの戦闘開始を確認し、カスミガセキ・ジグラットへと潜入した模様。彼の目的は、月面のアルゴスと強力なリンク状態にあるジグラット内部の旧世紀UNIXシステムに到達し、〈鷲の一族〉の血を使って生体認証を行い、アルゴスとアマクダリを簒奪することである。

 

・ザイバツ・シャドーギルドnewオヒガンとの境目となっていたニチョーム上空に、突如キョート城が出現した。

 

 

オヒガンと電子ネットワークの関係性

「オヒガンとインターネットの関係性がよくわからない!」「コトダマ空間じゃないのにシャドウウィーヴが他人の頭上に浮かぶIRCログイン名を見ていたけど、もしかしてネオサイタマってVR空間だったの?」という声をたまに目にします。大丈夫です、ネオサイタマはプログラムされたVR空間ではありませんし、MMOでもありません!

INWラボで発見されたリー先生の研究メモを、以下にまとめます。もっと詳しく知りたい方だけ、どうぞ。さらに詳しく知りたい方は、これまでの全エピソード(物理書籍書き下ろし含む)を読んでください。

 

オヒガンと電子ネットワークの成り立ち、並びにその再定義に関する仮説

1:少なくとも数千年以上前から、この世界には、物理世界(現世)とは別に、オヒガン、アノヨ、ヴァルハラ、ゲシュタルトなど、様々な名で呼ばれる超自然的な精神世界、霊的なネットワークがある(本文中では「オヒガン」に統一)。

2:オヒガンがいつ形成されたのかはわからない(仮に物理世界よりも後に形成されたのならば、それは生物が言語を獲得して以降ではないかと推測される)。

3:物理世界とオヒガンは、レイヤー状に一部が重なり合う形でリンクしている。

4:古代文明において、オヒガンはサンズ・リバーと七つの門を超えて死者の魂がゆくべき場所であり、また深い夢の中に迷い込んだ魂がアクセスする場所でもあると考えられた。伝説的なミコー・プリエステスや預言者などは、舞踏狂乱やトランス状態や薬物酩酊やザゼンによって、能動的にオヒガンに自らの魂をアクセスさせていた。また芸術家が神がかり的なインスピレーションを得るのも、しばしばオヒガンからである。

5:オヒガンは、過去と未来が斜めに交錯する領域であるため、啓示的なインスピレーションを与えるのだと推測される。過去や未来の読み解きや予知に関するジツを持つニンジャは、この領域のログを盗み読んでいると思われる。


6:特別なトレーニングを受けていない人間でも、生きている状態で偶然にもオヒガンに魂をアクセスさせることがある。例えば奇妙な夢、予知夢、ソーマト・リコールなどがこれにあたる。パイロキネティストやサイキッカー、あるいはアンデッドを触れただけで爆散させた聖徳太子やハイクの力でニンジャを苦しめた松尾芭蕉など、ニンジャでないにも関わらず超常の力を使いこなしたとされるモータルが歴史の中に多数存在することは、オヒガンの存在と、そこにアクセスするにはニンジャでなくとも可能であることを裏付けている。


7:物理世界とオヒガン、両者は過去から現在まで、その結びつきの強さに時代ごとの差異はあれど、常にリンクしていた。最も強かったのは、カツ・ワンソーが地を歩んだ神話の時代、およびフジサンの麓でニンジャ大戦が起こった暗黒の時代である。平安時代以降、立ち枯れの時代と呼ばれる時代が到来し、オヒガンとのリンクは弱まり続け、一部のニンジャのジツ(特に物理法則を大幅に超越したもの)が機能不全を起こしたと推測される。


8:太古の人間はオヒガンの存在を感覚的に知っていたが、次第に忘れ去られていった。だが現在でもなお、人は無意識にオヒガンに接触している。LAN直結ハッカーたちが7つの電子的トリイ・ゲートを超えた先に視る「コトダマ空間」は、オヒガンそのものである。そこでは全てが文字情報によって定義され、ゆえにハッカーは自らの意思によって定義を書き換え、自らの領域を構築する。自己を強固に定義し続けなければ、オヒガンを飛翔するハッカーの論理肉体は即座に01分解し、肉体も死を迎える(または長期の幽体離脱状態に陥る)。


9:オヒガンには黄金立方体(キンカク・テンプル)が浮いており、そこには八百万のニンジャソウルだけでなく、原初のニンジャであるカツ・ワンソーのニンジャソウルも蓄えられていると考えられる(補足:アルゴスとジグラットが接続され、再定義プロセスが進んだことで、物質世界の上空にも黄金立方体であるキンカク・テンプルが出現したものと考えられる)。


10:Y2Kによって、肥大化した電子ネットワークが物質世界とオヒガンの壁を破り、リンクが再び強まるとともに、大規模なニンジャソウル憑依現象が発生し始めた(Y2Kが発生した理由の詳細については、依然としてデータ不足であるが、Y2K以降に生き残った者たちがそれを予想だにしていなかったことはほぼ確実である)。

 

メモ:アマクダリは「世界をあるべき状態に戻し、不確実性を排除する」と言うが、彼らが行おうとしているのは、それ以上のことである。

 

再定義とオヒガンリンク完全切断によって何が起こるのか。またそもそも、完全切断が可能なのか。

 

可能性1「完全切断できず、物理世界に軽度のフィードバック被害が起こる」:完全切断は行えないばかりか、Y2Kかそれ以上の規模のカタストロフィが再度発生する(世界的規模のUNIX連鎖爆発、磁気嵐発生、ポールシフト、フジサンの噴火など)。

可能性2「完全切断できず、物理世界に重度のフィードバック被害が起こる」:
特異点を失い暴走したエーテル波の逆流によって、物理世界が虚無の内側に沈み込み、消滅する。

可能性3「完全切断され、物理世界に軽度の矛盾消滅が起こる」:
完全切断され、ニンジャソウルの憑依現象は二度と起こらない(アセンションも同様)。存在自体がオヒガンとの強固なリンクに拠って立つようなニンジャ(全てのニンジャとは限らない)は存在できなくなり、それらは爆発四散または消滅する。ジツの一部が機能不全を起こす(新たな立ち枯れの時代の再現)。オヒガンとの強固なリンクに拠って立つオーバーテックが機能不全を起こす、または消滅する(反重力プレート、ナノカラテエンジン、生体LAN端子など)。オーバーテックを埋め込んでいない一般人は、個人差はあれど、特に被害を受けることはない。ただし人々は二度と夢を見ず、オヒガンからの霊感を受診することもなくなる。また、可能性1レベルのフィードバックが起こる可能性もある。

可能性4「完全切断され、物理世界に重度の矛盾消滅が起こる」:
3に加え、全てのニンジャがオーバーテックとともに爆発四散、または消滅する。矛盾に耐えきれなくなった世界に、時間遡行現象が発生する可能性もあるが、時間遡行現象の実現可能性を担保しているのがオヒガンそのものであるため、切断されるとなればその確率は低い。

 

〈鷲の一族〉は上記の可能性全てを知っており、そのいずれが発生したとしても、Y2K以降の「誤りに基づく失敗作の世界」よりは遥かに好ましい世界のありようであると考えているが、無論彼らは、可能性1と可能性2が起こる確率は極めて低いと考えている。また完全切断ではなく一時的(数百年から数千年単位)な切断にとどまるという可能性5も捨てきれないが、これまでの研究から推測されるオヒガンの性質上、そのような状況は起こりえないと考える。

 

追補:ヨロシサンの製薬技術、DNA操作技術、並びにクローン技術の大部分は、Y2K以降のオーバーテックに依存していないピュアテックであるため、仮にどの可能性が生じたとしても、ヨロシサン製薬が暗黒メガコーポの支配的立場に君臨し続けることは難しくない。またオナタカミ社についても、ピュアテックのみからなる部門が拡大されており、オーバーテック部門は再定義を成功させるための礎であると推測される。

 

マクダリの狙うY2Kの再来によって、世界全土にどれほどの被害が発生し、またどれほどの生命が失われようとも、INWの研究に支障がない限り、私は一向に意に介さないが、仮にオヒガンとのリンクを完全切断された場合、私のニンジャソウル研究は証明の手立てを失い水泡に帰する。よって私は、アマクダリが物質世界とオヒガンのリンクを断とうとしていることに対して、一切の協力を行わないどころか、むしろ徹底的な反抗を行うものである。私は、そのような世界は願い下げなのだ。

- リー・アラキ

 

 

勢力図は更新しないの?

我々は勢力図を更新しようかと思いましたが、やめました。何故でしょう? スマッホのメモリが限界だったのでしょうか? 良く考えるとそうとうネタバレであることに気づいたのでしょうか? 確かにそれらの可能性は否定できませんが、他にも何かもっともらしい理由があるはずです。逆噴射聡一郎先生に聞いてみました:

逆噴射聡一郎先生いわく:「勢力図があると勢力図にたよって自分で読んだり考えることをしなくなるので良くない。ちかごろの子供はロールプレーイーングーゲーム(アール・ピー・ジー)とかで難しいクエストとかができないとすぐにあきらめてYou-Tubeのプレイ動画とかまとめ記事とか必勝本に頼り、自分で考えることをしない。結果として、あほになる。自分で考えたり情ほうを読み取ったりすることの大切さを見直してほしい。便利になれば何でも豊かになるというものでもない。逆に、あほになることもある」(意訳)


以上になります。勢力図が更新されると思っていた方は、胸に手を当てて、反省してほしいと思います(私もそう思っていたので、反省しているところです)。そういったところから、一歩一歩、していきましょう。

(Tantou)

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