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ニンジャスレイヤー公式ファンサイト:ネオサイタマ電脳IRC空間

近未来都市ネオサイタマを舞台としたサイバーパンク・ニンジャアクション小説「ニンジャスレイヤー」の日本語版公式ファンサイト。翻訳チームが運営しています。

アルバムレビュー:アベ一休「ANT」

ニンジャ参考資料 ネオサイタマに生きる 音楽/映画/ゲーム

 

ANT - アベ一休  (ANTAISEI Records)

 

f:id:NinjaHeads:20160205143613p:plain

01. 死体
02. スシを食べ過ぎるな
03. 釘
04. ネオサイタマ・シティ・コップス
05. 130階から22階
06. 何も持ってくるな
07. 管理職
08. 活動
09. 暴走族
10. お前の王様
11. 知らねえ
12. 明日も働かない
13. 波止場のお前
14. 兄弟
15. ネオサイタマ・ブッダ
16. それも要らない
17. 奴ら!
18. ANT

時代の空気。空気の時代。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆★ 9

事件である。アンタイセイ・パンク・バンドの旗手にして、実際、反逆のスローガンであるパワー・ワード「アンタイセイ」を創造した張本人であるユシミ率いるアベ一休。彼らが活動中に唯一セルフ・リリースしていたLPが再発される運びとなった。

 

ニューロンに直結したかのような本能的高速ナンバーであっても、そこにポエトリーを決して怠らないのがアベ一休である。知らぬ者のない代表曲「スシを食べ過ぎるな」は、富の再配分をテーマにした哲学的な楽曲だ。

中盤の「何も持ってくるな」「管理職」なども、わずか数分のうちに現代社会を克明に描き出す自然主義スケッチとして、聴き手に決して拭い去れないショックを残す。

キャプテン・ビーフハート直系の高音強調ギターと歪んだオコトが織りなす苛立たしげな旋律が聴覚を引っ掻き、一方で、ドラムにタイコを重ねた、時にトライバルですらあるリズムが原初の生存本能を呼び覚ます。生み出されるのは、一種異様な音像だ。生き急ぐ彼らそのものと言うべきファスト・チューンはブレイクと共に突如重苦しく転調し、現代社会の抑圧をあらわすかのようなヘヴィ・ノイズに変化する。

圧巻は最終曲である「ANT」。のちにDJプロスペローによってリミックスされた楽曲の大本だ。1分弱~2分半のファストなナンバーで構成されたトラック群の中で、この曲は実に11:52という長尺。掘削機と地下鉄の走行音に不穏なノイズが被さる約5分の導入部から、やがて血を吐くようなユシミの言葉が溢れだす。それはマントラであり、告解であり、切実な叫びであり、詩だ。漆黒に塗りつぶされた、壮大極まるノイズ黙示録の大伽藍なのだ。

聴くほどに、これほどの名盤が入手困難であった状況が非常に口惜しい。今回再度のリリースに踏み切った理由を、ユシミは「カネの為。生きる為。他に理由なんて無い」と言い切る。しかし本心はそれだけではあるまい。かつての極彩色の混沌期も今や昔。長い閉塞に喘ぐ抑圧されたユース・カルチャーが今こそ再沸騰させるべく、一肌脱ごうというユシミ達の心意気を感じるのだ。

(NEO-SAITAMA SHAKAI PRESS)

※ このアルバムは実在しません。脳で想像もしくはDIYしてください

 

アベ一休の登場エピソード収録巻 
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「ワン・ガール、ワン・ボーイ」。ライブシーンで登場。 悪逆非道警官の脅しにすら怯まない矜持を見せつけた。

 

駆け足で少しパンクを見ていこう

 

f:id:NinjaHeads:20160202132416p:plainタヌキ

ねえお姉さん、パンクにすごい興味が出て、ばくはつしそうだけど、パンクっていうとサイバーパンクしか知らないんだ。パンクの起源って何?

 

f:id:NinjaHeads:20160202132300p:plainお姉さん

その質問はデリケートなので答えられないのよ。

とにかくタヌキくんはパンクが気になってきたのね。パンク音楽は、ロック音楽の衝動的な部分に特にフォーカスを当ててなんかアレしたものなの。問われる技量のベクトルが一般的な演奏の上手い下手とは少し違っていて、その生々しい感情発露、荒削りで自由なクリエイティビティが特に魅力よ!

それでは、有名なバンドを、ほんの少しだけかいつまんで見ていきましょう!

 

f:id:NinjaHeads:20160202132300p:plainf:id:NinjaHeads:20160202132243p:plainPUNKの世界にLet's Go

 

 

淫力魔人(ロー・パワー)

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  • アーティスト: IGGY AND THE STOOGES
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 ストゥージズはイギー・ポップのバンドであり、イギー・ポップはパンクのゴッドファーザーと言われている。1970年初頭の時点でこのようなおそるべき音楽が存在していた。このアルバム(邦題は淫力魔人)の一曲目「サーチ・アンド・デストロイ」は不朽の名曲。デストロイと言うからには破壊衝動だ。音楽性も凄まじい破壊衝動に彩られており、特に97年にイギー本人が無茶なミックスをしたこのアルバムは、再生ボタンを押した瞬間に「ヤバイ」という事がわかるだろう。 

このストゥージズや、ラモーンズ、ニューヨーク・ドールズ等のやっていた音楽の遺伝子が、海を越え、不況で閉塞したロンドン1970年台後半の若者たちのもとに渡り、化学反応を起こしてばくはつした。 

 

Never Mind The Bollocks, Here’s The Sex Pistols

Never Mind The Bollocks, Here’s The Sex Pistols

 

パンクといえば、セックス・ピストルズだ。「俺はアナーキー! 通行人を滅ぼしたい!」とか歌詞は非常に無慈悲である。閉塞感への苛立ちの吐露だ。ピストルズは、衝動、破壊、否定のエンジンで崖下まで突っ走る破滅のトラクターで、すぐに解散したが、その後に色んなものが花開いた。破壊と創造はセットだ。

ピストルズのアルバムを探すと色々他にもサジェストされる事があるが、それらは目の錯覚であり、あなたは幻覚を見ているか、バッタモンに騙されている。バンドはスタジオ盤これ一枚しか出していないので注意してほしい。解散後にヴォーカルのジョニー・ロットンがP.I.Lというバンドを作ったので、それを追うのがよい。

 

ロンドン・コーリング

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  • アーティスト: ザ・クラッシュ
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セックス・ピストルズのライバルとしてよく名前が挙げられるのはクラッシュだ。クラッシュは非常に偉大なバンドであり、 キャリアを重ねるに従い音楽性をどんどん深め、沢山アルバムを出していった。特にこのロンドン・コーリングはジャケットのカッコよさと素晴らしい音楽性開花が高次融合した名盤として知られ、一曲目から有無をいわさず格好よく、暗い社会のモノクロ映像のBGMに表題曲「ロンドン・コーリング」をかけると全部ハマる。

 

Damaged

Damaged

 

カリフォルニアのバンド。ハードコア・パンクの源流にあり、とてもカッコよく、繰り返されるシャウトとともに拳を振り上げたくなり、日常を闘う力が湧いてくる。その音楽性はアメリカのインディペンデント音楽において強力な遺伝子として脈々と受け継がれている。彼らは自分たちでレコード会社を作りそこからリリースした。貴方も自分でレコード会社を作って自分のレコードをそこからリリースしてもいいのだ。

 

First Two Seven Inches

First Two Seven Inches

 

アベ一休の雰囲気を説明するとき、原作者ボンド&モーゼズがよく引き合いに出すのがマイナー・スレットだ 。速く、シャウトしており、激しい。ヴォーカルのイアン・マッケイはその後フガジを結成。ハードコアパンクは激しいのでともすれば暴力的人間が暴れるための音楽として消費されがちである事を憂慮、飛び跳ねるノり方ではなくゆらゆらと揺れる踊りの為のダブ・グルーヴを追求。思索的な音楽性を深めていった。

 

24アワー・パーティ・ピープル [DVD]

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マンチェスターにピストルズがやって来てガラガラのギグをやった! パンクを目撃した者達の世界がいかに鮮烈に変わったか、そこから何が新たに生み出されていったかが、とても鮮やかに描かれており、とても理解が進み、面白い映画。これを見るとなんか雰囲気がわかる。もののあはれを感じさせるラストも大変感動的である。

ただいま! 

f:id:NinjaHeads:20160202132243p:plain うわあー、なんだか居ても立ってもいられなくなっちゃったい! 今すぐぼくも中古のベースを買ってきてネックに色付きのテープを貼って音がわかるようにして、友達を引っ張りこんでバンドを組んだり、カセットテープに演奏を録音してダビングして手売りしてやる! そしてTシャツくんでTシャツを作ったり、ポゴ・ダンスをおぼえたり、マネージャーと決別したり、真っ白に燃え尽きたり……。すごいやる気が出てきたよ!

 

f:id:NinjaHeads:20160202132300p:plain それはとても良かったわ。突っ走ってね、タヌキ君! 

 

未来へ 

今後もニンジャ参考資料を巡るタヌキとお姉さんの冒険は続きます。複雑な発展を遂げていったその後のパンクを探る旅も気になりますし、デッドムーンが愛好するニューウェイブ音楽や、作中に何度も登場する恐ろしいブラックメタリスト達のことも気になりますね。暖かく応援してくださいね!

(Tantou) 

ebten.jp

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