読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ニンジャスレイヤー公式ファンサイト:ネオサイタマ電脳IRC空間

近未来都市ネオサイタマを舞台としたサイバーパンク・ニンジャアクション小説「ニンジャスレイヤー」の日本語版公式ファンサイト。翻訳チームが運営しています。

ゾンビーでニンジャ! 生きながら腐り続ける、元殺し屋の一匹狼アウトローニンジャ:ジェノサイド(01)

キャラ紹介

ニンジャスレイヤーはサイバーパンク・ニンジャアクション小説であり、当然ながらニンジャが登場します。しかしゾンビーも登場するのです。つまりゾンビーのニンジャです。ゾンビーもニンジャも同じくらいクールですので、ゾンビーのニンジャがクールでないわけがありません。今回は、ゾンビーでありニンジャ、そんな危険な存在を紹介します。彼の名はジェノサイド。ゼツメツ・ニンジャのニンジャソウル憑依者です。

f:id:NinjaHeads:20131024170500j:plain

「どうでもいいんだよ……なのに、お前のようなナメくさったカスが土足で踏み込んで来る。乱していく。何様だ……ええ……?」

 

◆ジェノサイド◆

リー先生のイモータル・ニンジャ・ワークショップ(INW)で作られた3番目の実験体。ゼツメツ・ニンジャのニンジャソウルを宿した死体である。憑依ニンジャソウルが非常に強力かつ凶暴であったため、INWのテクノロジーでは制御することができず、研究員を虐殺して研究所から逃走した。それまでの研究により、ゾンビーニンジャは自我や知性を持たない者とされていたが、彼は例外であった。

 

ジェノサイドは社会的バックグラウンドを持たない(しかし社会の片隅にやすらぎを求めようとする)孤独な風来坊であり、それゆえ行きがかりの市民と嫌々ながらに関わり、破壊と救いをもたらす。ある種、神話的存在であるともいえる。ジェノサイドによって助けられる相手は女性であることが多い。彼は自分のスタイルを守る殺し屋であり、礼節を守る相手に対しては紳士的といってもいい対応を取り、それは女性相手ならば尚更である。

 

遭遇時の対応マニュアル

f:id:NinjaHeads:20160117120838p:plain極めて危険です。彼の気分を害さないうちに、すぐにその場を離れてください!

あなたが邪悪なニンジャであれ、善良な一般市民であれ、ジェノサイドに遭遇した場合は、出来る限り彼を刺激しないようにし、すぐにその場から立ち去るべきです。


ジェノサイドは、サルーンや飲み屋街や屋台街などで常に飲酒しています。酒好きなのでしょうか。たぶんそうでしょう。死体に味覚があるのかどうかはわかりませんが。一説には、己の腐敗臭をアルコール臭で誤魔化す事を目的にしていると言われています。ジェノサイドは一般市民社会の中に唐突に溶け込んで暮らしているゾンビーであり、ニンジャです。しかし、これは決して彼が善良で友好的な存在であることを意味してはいません。


生前の記憶が影響しているのか、ジェノサイドはパーソナルスペースを維持する事に強いこだわりがあります。彼はお気に入りの場所で静かに酒を飲みたいのです(できれば魅力的な女性と一緒に)。普段は何事に対しても我関せずの姿勢でいますが、ひとたび己のパーソナルスペースを侵害する者が現れれば、即座に激昂し、短絡的な暴力に訴えて、その者と、居合わせた周囲の人々を躊躇なく殺傷します。まるで台風が発生したかのように、何の罪もない一般市民も見境なく殺されます


とくに彼は、乱暴狼藉や脅迫行為などで場が乱される事を嫌っています。

 

これは周りに被害が出ていないので、まだ幸運な例です。

もし、あなたがサルーンへのみかじめ料取り立てを行おうとしていたり、誰かれ構わずケンカを売って回りたい精神状態であったとしても、その場で一人静かに酒を飲むジェノサイドの姿を見たならば、その日は即座に家に帰って寝ましょう。

 

基本情報ファイル

◆外見的特徴◆

腐敗した肉体を隠すため、包帯を巻き、その上からぼろぼろのカソックコートを着て、さらにウェスタンハットなどの鐔広帽子を目深に被っている。鼻や唇の肉は失われており、恐ろしい乱杭歯や歯肉がむき出しになっているが、移動時はバンダナやスカーフを口元に巻いてそれを隠していることも多い。全身から腐臭が漂っており、それを誤魔化すために、ほぼ常に強い度数の酒を浴びるように飲んでいる(死体なので、飲んだ端から垂れ落ちていることも多い)。唇の肉がないため、ほぼ常に、にたりと笑っているような表情に見える。身長は約199センチ。瞳はニンジャソウルの影響でしばしば緑色に発光する。髪は死体じみた灰色。

f:id:NinjaHeads:20160117150844p:plain

アニメイシヨン版ジェノサイド。まだ鼻の肉や軟骨が欠落しておらず、いい男である。

 

◆戦闘スタイル◆

ジツ:カラテ比率=0:10

痛覚を持たないゾンビーの身体特性を活かし、多少の肉体の損壊をものともせずに通常では不可能な身体制御を行うネクロ・カラテを駆使して戦う。またコートの下に鎖付きバズソーを隠し持っており、戦闘時には地面にバズソーを転がし、ヨーヨーやフリスビーのように振り回して攻撃することもある。鎖付きバズソーの動力源はジェノサイド自身のカラテエネルギーであり、仮にそうしたワザをジツとして扱うならば、ジツ:カラテ比率は2:8程度としてもよい。またそもそも、リー先生によって人工的に作られたゾンビーニンジャはその存在自体が極めてイレギュラーな者たちであり、ジツとカラテの明確な区別はつけ難い。

◆オリジン・エピソード◆
ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上3<ニンジャスレイヤー>

ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上3<ニンジャスレイヤー>

  • 作者: ブラッドレー・ボンド+フィリップ・N・モーゼズ,わらいなく
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / エンターブレイン
  • 発売日: 2015/04/16
  • メディア: Kindle版
  • この商品を含むブログを見る
 

リー先生のラボから、危険なゾンビーニンジャ「ジェノサイド」と「ウィルオーウィスプ」が脱走。その後トコシマ区で発生した謎の連続放火殺人事件を、ベテランと若手のデッカーコンビが追う事に……。

ジェノサイドは「ネオサイタマ炎上3」の「ネクロマンティック・フィードバック」にて初登場を果たした。リー先生のラボを脱走したジェノサイドは、トコシマ区に潜伏。ウィルオーウィスプ事件に深く関わった。Twitter連載時と違い、書籍版ではその活躍の度合いがより大きくなっている。

 

◆重要エピソード◆
ニンジャスレイヤー ゲイシャ危機一髪! (キョート殺伐都市 # 2)

ニンジャスレイヤー ゲイシャ危機一髪! (キョート殺伐都市 # 2)

  • 作者: ブラッドレー・ボンド,フィリップ・N・モーゼズ,わらいなく,本兌有,杉ライカ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
  • 発売日: 2013/08/31
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログ (14件) を見る
 

ザイバツ・シャドーギルドの本拠地キョートへ向かうため、新幹線に乗るフジキド。だがその貨物室には、ザイバツニンジャに捕獲されたジェノサイドの鋼鉄カンオケが……!

「ネオサイタマ炎上4」の書き下ろし短編「トレジャー・エヴリー・ミーティング」を経てしばらく出番のなかったジェノサイドだが、第2部2巻「ゲイシャ危機一髪」に収録の「ゲイシャ・カラテ・シンカンセン・アンド・ヘル」で久々に再登場。生前のジェノサイドがどのような人間であったかを想起させる女性、ユリコも登場。

 

◆NINJA FACTS◆

f:id:NinjaHeads:20160117145934j:plainf:id:NinjaHeads:20160117144645j:plain


生前に犯した罪を背負い、腐りながら生き続けるジェノサイド
。そのイメージの源泉はどこにあるのだろうか? 原作者ブラッドレー・ボンドの過去のコメントによれば、ジェノサイドは「レ・ミゼラブル」のジャン・バルジャン(画像上左)と、さらにさかのぼって、そのモデルである実在の人物、フランソワ・ヴィドック(画像上右)をイメージソースとしてデザインされたニンジャであるという。


また、もう一人の原作者フィリップ・ニンジャ・モーゼズによると、その西部劇風味が強い独特のビジュアルイメージについては、Bromが「Deadlands: Weird West」のために描いた動く死体(ハロウド)のガンマン(画像下左)のアートワークや、DCコミックスのクラシック作品「Jonah Hex」の主人公である醜いガンマン(しかし心は醜くない)「ジョナ・ヘックス」(画像下右)などにインスパイアされた、と語っている。

f:id:NinjaHeads:20160117142305j:plain f:id:NinjaHeads:20160117143112j:plain

余談だが、内なるナラク・ニンジャの影響で片目が赤く発光する左右非対称なフジキドの表情のイメージも、Jonah Hex(右)に由来している可能性が高い。Jonah Hexは原作者お気に入りのコミックヒーローの一人であり、その構成要素やイメージが「ニンジャスレイヤー」と「ジェノサイド」という重要な2人のダークヒーローに分割された可能性は高いだろう。

 

我々がダークヒーローものの物語について(本人には悪いが)期待する要素は多々あるが、「敵に容赦しない」「どこまでも追い詰めて無慈悲に殺す」などはニンジャスレイヤーが担当している。一方で「罪を背負い社会から敵視され迫害される」あるいは「醜い容姿によって守るべき相手から恐れられる」などはどうか。これらを満たすにはまず、人間社会に潜伏して安らぎを得ようとする必要がある。

 

しかし我らがニンジャスレイヤーことフジキド・ケンジは「血なまぐさい死闘や厄介事から身を引いて、お気に入りのバーで独り静かに酒を飲み続けたい(できれば魅力的な女性と一緒に)」などという安らぎ欲求とは皆無であり、そのために社会に溶け込もうという努力をしない。ゆえに、ジェノサイドのようなキャラクターが必要だったのではないだろうか。またそもそも、奇妙なサイバネが氾濫したネオサイタマにおいては、ジェノサイドほどのショッキングな外見ではないと、そうした要素が発揮できないのかもしれない。これらから、ジェノサイドはフジキド・ケンジによって体現できないダークヒーローの諸要素を満たすために作られた特別なキャラクターであり、もうひとりの主人公であるとも考えられる。

 

ジェノサイドは自分が呪われたゾンビーであることをわきまえ、己を主張せず一歩退いてみせる奥ゆかしい態度と、その遠慮が配慮なき者によって破られた際に見せる恐るべき憤怒の二面性を持つが、決してそれらは矛盾するパーソナリティではない。ひとつところにとどまらないアウトサイダーとしてのミステリアスさと危険さ、ときおり見せる優しさのバランスがジェノサイドの魅力なのだ。

 

 

 

リー先生との愛憎関係

INWのリー・アラキの邪悪な思想と実験が、ジェノサイドを生み出した。リー先生は己の制御の届かぬジェノサイドを優秀な息子として愛し、なおかつ、己の創りだした他のゾンビーニンジャを片端から破壊して回る厄介な存在として疎ましく思ってもいる。一方、ジェノサイドがリー先生に向ける感情も一筋縄ではゆかない。彼は己に呪われた生を与えたリー先生の事を憎んでいるが、同時に、出来の悪い肉親を見るようなドライな眼差しを向ける場合もしばしばあるのだ。

腐ってゆく身体と記憶、ニンジャソウルの秘密

生前の彼の出自、憑依ニンジャソウルである「ゼツメツ・ニンジャ」の詳細は不明である。

INWの研究所を脱走した直後、彼はネオサイタマの小さな教会に迷い込み、そこで在住の神父と何らかのやり取りを行った。彼が身につけるカソックコートはその際に仕立てられたものと思われる。また、ゼツメツ・ニンジャはヤモト・コキに憑依したシ・ニンジャと関係があるらしく、ヤモトとの対面時に、シ・ニンジャに関する断片的なビジョンを得ている。

ジェノサイドの肉体は腐り続けており、ニューロンの劣化も伴う。記憶が抜け落ち、しばらく前の事は忘れてしまう。時には数秒間~数分間の活動停止状態に陥る事もある。目下の彼の目的は、劣化することのない肉体を獲得し、あわよくば生身の人間の姿を取り戻すことであろう。

 

 

 

◆未来へ

いかがでしたでしょうか。投稿していただいたウキヨエは、こちらから全てチェックすることができます。オリジンエピソード、重要エピソードの後は、コミカライズ化もされている「荒野の三忍」収録の「スリー・ダーティー・ニンジャボンド」、さらに第2部6巻「マグロ・アンド・ドラゴン」の「リターン・ザ・ギフト」へと進んでください。ジェノサイドは登場エピソードがそれほど多くないため、ここまでの流れはジェノサイドマニアならば全てコンプリートしておきたいところです。FILE02では、第2部の彼の身に起こった出来事を掘り下げると共に、謎のニンジャ、「エルドリッチ」との関係性について、さらに第3部での役割についても明かすことになるでしょう。

 (Tantou)