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書籍紹介:15巻「キリング・フィールド・サップーケイ」

極彩色の電脳都市とサップーケイの荒野! ニンジャスレイヤー最新刊「キリング・フィールド・サップーケイ」が2015年11月30日に発売。史上最高濃度のサツバツ! サップーケイの風が胸を吹き抜ける!

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今日のブログ記事では、発売されたばかりの最新刊「キリング・フィールド・サップーケイ」について、その内容をじっくりと紹介していこう。なお今作は第3部「不滅のニンジャソウル」編の第3巻にあたり、通算では15冊目となる。

ニンジャスレイヤー キリング・フィールド・サップーケイ (不滅のニンジャソウル # 3)

ニンジャスレイヤー キリング・フィールド・サップーケイ (不滅のニンジャソウル # 3)

  • 作者: ブラッドレー・ボンド,フィリップ・N・モーゼズ,本兌有,杉ライカ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
  • 発売日: 2015/11/30
  • メディア: 単行本
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 ◆収録内容◆

  • カラー口絵:ニンジャスレイヤーvsデソレイション
    ゼンを感じる墨絵調カラー口絵。特典しおりにも使用されている。

  • 口絵裏:ネオサイタマ・アンダーグラウンド・パンクシーン
    ネオサイタマのパンクロック・ミュージックシーンを切り取った記事。「ワン・ガール、ワン・ボーイ」を読む上で、イマジネーションを高めるための資料としても有用だ。

  • 【ミューズ・イン・アウト】:24P
    マンションの一室で現実味の薄い同棲生活を送る作家のホンガンジとマツモト。TVには不穏な事件のニュースが流れる。ホンガンジは突如、作家として大成功を収め始めていた。そのイマジネーションの源泉とは……!モーゼズ曰く「ニンジャゴシックロマンスを目指した」という暗い美しさに満ちた一編。

  • 【ワン・ガール、ワン・ボーイ】:60P
    廃業するライブハウスに集う、アベ一休をはじめとするパンクバンドたち。カトン・ジツを操る女ニンジャ、ブレイズが、ユース・カルチャーを圧殺しようとする悪の警官ニンジャ、キングピンと闘う。生々しく激しいライブシーンの描写に拳を振り上げよう。

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  • 【ザ・ブラック・ハイク・マーダー】:42P
    「なるほど、私立探偵をお探し……」初老のマスターは言った。「……その言葉を聞いて思い当たる男は、一人しかいませんな。私の知る限り、ガイオンに残っている私立探偵は、もう彼だけでしょう。絶滅危惧種という奴ですよ。冷たい時流というやつに吞み込まれて、みんな、いなくなってしまいました」舞台はキョート共和国!闇深き多層都市アンダーガイオン!最後の私立探偵(ディテクティヴ)タカギ・ガンドーが、恐るべき事件に挑む!

  • 【キリング・フィールド・サップーケイ】:92P
    敵はマッポー都市ネオサイタマで殺人家業を営む、堕落した暗黒武道家ニンジャ、デソレイション!恐るべき殺人技、ボールブレイカーがニンジャスレイヤーを狙う!全ての色彩と音が削り取られた、壮絶なる死合いの世界が彼を待ちうける!復讐に次ぐ復讐!死闘に次ぐ死闘!その先にあるのはジゴクか?それとも濁り無きカラテの境地か!?

  • 【ヘイル・トゥ・ザ・シェード・オブ・ブッダスピード】:153P
    「娘は二十になったばかりでした」「一人娘です」「殺してください!」「仇を!」結婚を間近に、ハイウェイでニンジャに殺された男女。暴走族がひしめくルート808に出現する謎の亡霊的存在、クロームドルフィン。ニンジャスレイヤーはヘルヒキャク社アイアンオトメにまたがり、突入する。これはスピードに命を燃やす男の物語。スピードの亡霊クロームドルフィン。そしてノーフューチャーな暴走行為を加速させるカケル。彼らの直線距離に誘蛾灯めいて集まるニンジャ達がカラテ火花を散らす!

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  • 【トゥー・レイト・フォー・インガオホー】:76P
    スカラムーシュはサンシタ賞金稼ぎ。カラテ・ポーズはどうもキマらず、妻はハッカーと浮気。借金につぐ借金、這う這うの体で闇社会を駆けずり回る。夢に見るのは一発逆転。とにかくカネだ、カネが必要だ!胡乱な仕事がやがて導く、殺戮と陰謀の冥府魔道。赤黒の死神は彼にいかなる啓示をもたらすのか!?

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  • その他、名鑑やインタビュー、用語解説、ウキヨエ・コンなど

 

◆メインコンセプトは「サツバツ・ノワール」◆

今回は既刊15冊のうち最もサツバツとした虚無感に溢れるセットリストとなっている。第1部であれば「ア・カインド・オブ・サツバツ・ナイト」「コロス・オブリヴィオン」、第2部であればドゥームズデイ・ディヴァイスなどのアトモスフィアが好きな方にとっては、まさに最高の一冊と言えるだろう。


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これまでニンジャスレイヤー戦闘シーンの伝統美と思われていた「イヤグワ」を排して、淡々とした動作だけによって無色無音のサップーケイ空間を表現した「キリング・フィールド・サップーケイ」のカラテ描写も、また白眉である。「ヘイル・トゥ・ザ・シェード・オブ・ブッダスピード」では未来の無い若者の暴走の果てを、そして今作の大トリを飾る「トゥー・レイト・フォー・インガオホー」では、巨大なシステムの中で押し潰されるチンピラの苦闘、死に物狂いのあがきを見据えていく。


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ニンジャスレイヤーは復讐もののエンタテインメント小説である。復讐ものはなぜ人気があるのか。それは熱狂的で爽快感があるからだ。無論、カラテに集約されるニンジャスレイヤーの根本コンセプトでもある。しかし15巻目となる今作では、その熱狂と爽快感が過ぎ去った一歩先の、アドレナリンがスッと引き、そのまま虚無的で厖大な都市の中に飲み込まれてゆくような、独特のサツバツとした読後感を味わえるエピソードを、特に選りすぐった。胸にぽっかりと穴が開いたようなこの遣る瀬なさは、慣れるとクセになってくる。そしてこのようなラインナップの中では、「ワン・ガール、ワン・ボーイ」が、より一層豊かな色彩を放っているように見える。エーリアスとブレイズが飛翔する表紙のアートワークにもそれが如実に現れているといえよう。

また今作の(というよりは第3部全体の)もうひとつの重要なテーマとして、ボンド&モーゼズは「ニンジャとモータル(非ニンジャ)の関係性」を重点的に掘り下げ始めている。1部、2部では描かれることの無かった、様々なタイプの「ニンジャとモータル」の2人組が今後も登場することになるだろう。ぜひそのような観点からも各エピソードを読み込んでみて欲しい。

 

◆ザ・ヴァーティゴ=サンがしばしのお別れ◆

これまで質問コーナーのパーソナリティを務めてくれていたザ・ヴァーティゴ=サンが、次の巻からしばらく原作者のボンド&モーゼズ氏に交代する。これにはいくつか理由があるが、最も大きな理由としては「物理書籍だけでニンジャスレイヤーを追っている人には、ボンド&モーゼズ氏のインタビューなどを読む機会がこれまで無かった」ことだ。例えば、物理書籍だけでニンジャスレイヤーを追ってきた人には、モーゼズ=サンについて「北欧神話」「アップルパイが好きな人でしょう」程度の認識しかない可能性があるからだ。ボンド&モーゼズ氏への質問は、いつものように物理書籍に挟まっているアンケートハガキを使用する。もちろん日本語で大丈夫。 

ニンジャスレイヤー キリング・フィールド・サップーケイ (不滅のニンジャソウル # 3)

ニンジャスレイヤー キリング・フィールド・サップーケイ (不滅のニンジャソウル # 3)

  • 作者: ブラッドレー・ボンド,フィリップ・N・モーゼズ,本兌有,杉ライカ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
  • 発売日: 2015/11/30
  • メディア: 単行本
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 ◆未来へ◆

P466-477を読んだあなたは、次巻でニンジャスレイヤーを待ち構えている恐るべき罠に気づいたことだろう。注意して欲しいのは、発売スケジュールがやや変則的になり、次巻が2016年3月末発売予定、その次が隔月後の5月発売予定となっている点だ。ウキヨエ・コンに投稿するために、最終的な収録セットリストを早く知りたいという皆さんも多いだろう。今年中には最終的なラインナップがTwitter上でアナウンスされるはずだ。

(Tantou)

 

 

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